2021年11月7日日曜日

うがいは必要なのか?


みなさんこんにちわww 前川です。

少しずつ冬らしくなってきました


さて、今ボクは勉強会をいくつかやっていますが、

神山先生や他の先生たちと一緒に、文献を調べ、それを読み、どう解釈していくか。

重要な文献をみんなでシェアしていく勉強会も行っています。

ボクらには、根拠をもって医療を行う姿勢が必要であるし、それには文献が

助けになってくれます。


最近みんなでシェアした文献は、




The influence of rinsing routines on fluoride retention after toothbrushing
K Sjogren and N-H Melin . The Gerodontology Association 2001



ブラッシング後のフッ化物の維持に対するうがいの影響

という文献です。


フッ化物の重要さは以前ブログでも言及しましたが、

使うだけでなく、いかにフッ化物の効果を最大限発揮させれるか、

も重要になります。


どれだけ長い時間フッ化物が口腔内に残っているかが重要なのです。


では、フッ化物配合歯磨剤を使ったブラッシング後に、口腔内にそれを維持させるということに対して、ブラッシング後のうがいがどう影響するのかを検証しています。


フッ化物配合歯磨剤を使用後、うがいの回数、水の量などで

6通りのやり方を比較し、どのやり方が、フッ化物が口腔内へよく維持されたかを

検証しています。


興味深い結果として、

ブラッシング後にうがいをしなかったものと、5mlで一回うがいしたものとの比較

では、5mlでうがいした方が、歯間部にフッ化物がよく残っていました。

そして、うがいの秒数は影響を与えませんでした。

ただし、うがいの水の量が多くなると、残りが少なくなっていました。


結論

①まず、歯間部の清掃を行う(フロス、歯間ブラシ)

1.01.5gの歯磨剤をつけてブラッシング(1500ppm以上)

③うがいは、5ml10mlで一回だけ。(歯間部に行き渡るように回す感じで。)


この文献のポイントは、

フッ化物配合歯磨剤を使用した場合、

少量の水で一回歯間部に行き渡るようにうがいすることがポイントであると読み取れました。

文献では、10秒と60秒を比較していますが、統計学的な差は見られませんでした。

そして、うがいの水の量10ml 以上になってくると、残りが少なくなってきました。


この文献をもとに、Sweden ではこういうブラッシングのルーティンが行われている背景があります。

常に、科学的根拠に基づいて行われているわけです。


ボクらもできる限り、科学的根拠に基づき、最終的に患者さんに還元できるように日々自らをアップデートする努力をしていきます。


是非、参考にしてブラッシングしてみてください。


それではまた、ご機嫌よう。