2018年3月27日火曜日

お口の機能 Vol.2


こんにちは。副院長の神山です。

春らしい陽気となりお花見シーズン真っ盛りですね



さて今回も前回の(お口の機能 Vol.1)続きとなります
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前回は食に関する本能的な動作のお話をしました。


今回はなぜこの動作が大切なのかという話をします。


前回お話ししましたが赤ちゃんがおっぱいを飲む時に
口唇と舌と頬を上手に使い母乳を飲みます。
この動作で口唇、舌、頬の筋肉が鍛えられ、お口の機能も成長していきます。
更にこの時、鼻で呼吸することも覚えていくと言います。
普段は口呼吸ではなく鼻呼吸が良いのです。
これについては次回お話しします。




更に成長して固形の食べ物を食べる様になると自分の手で掴み、前歯と口唇で
食べ物を捉え、奥歯がなければ舌と上あごを使い食べ物をすり潰し、
奥歯があれば舌を使い食べ物を奥歯の上まで運びその後、奥歯ですり潰します。

自分で食べ物を掴んだりスプーンやフォークを使い始める時、
汚れてしまうのでお母さんやお父さんが口まで運んでしまうことが多いと思いますが
実はこの時、自分で試行錯誤しながら一口の量を覚えようとしています。




その他にも前歯・奥歯で硬いものを噛み切る・噛む、飲み込む際に舌を上あごに
強い力で押し当てる(これは飲み込む時の正常な動作)などの動きで
顎の成長が促され将来、綺麗な歯並びになります。



これらの本能的な動作をしっかりと行い、口腔周囲の筋肉が養われることで
徐々にお口の機能は発達していきます。


最近耳にする「オーラルフレイル」
これは高齢者のお口の機能の衰えの事で、進行すると食事が飲み込み難いなどの影響で
食べるものの種類が減少し、全身への栄養が不足します。
その結果、体力が無くなり寝たきりになり易いです。



つまり何が言いたいかというと産まれてからお口の機能を
しっかりと養うことで将来、オーラルフレイルにならない様にすることが大切なのです。

その為には、小児の時からしっかりとした口腔機能を育み、
食べ方、舌の力、口唇の力、舌の動かし方などに問題がないのかを
専門的に診てもらう必要があります。

当医院ではそうした検査や指導も行なっておりますので
気になる方はお電話下さい。


追記:今年の4月より保険診療の改定に伴い口腔機能低下症(高齢者のお口の機能低下)と
口腔機能発達不全症(15歳未満のお子さんのお口の機能が十分に発達出来ていない)の
検査と指導が組み込まれました。



次回の私のブログでは途中に出てきました口呼吸についてお話しします。